高収益経営のヒントをお届けします。

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Q. 経営理念についての相談です。
当社にも、経営理念と呼べるものがあり、毎朝唱和しています。
しかし、社員は口で言っているだけで、意識しているとは思えません。
どうしたらよいでしょうか?
(49歳 経営者)
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A. 経営理念を具体的な行動まで噛み砕いて理解しあいましょう。

経営理念は、そもそも経営者の会社に対する想いを言葉にしたものです。

それは、経営において最も大切にしたい内容です。

そのため、言葉や文章がわかりやすいものであるはずです。

しかし、その一方で、簡潔に表現されているために
具体的に何をしたらよいの?というと、不明確であったりします。

経営理念を社内に浸透させることは、組織づくりにおいては最重要です。

経営理念が社内に浸透されている状態というのは
社員一人ひとりの普段の行動が、その理念にもとづいているということです。

よくいう一枚岩の組織というのはこの状態ですね。

しかし、多くの場合、具体的な行動は各自の解釈に任せられます。

その結果、本人は経営理念を理解した行動だと思っても、
全体的には統一がなかったり、他の人からみると「それは違うのでは?」
なんてこともよく起きます。

業績のよくない組織は、ほとんどこの状態です。

経営理念は社内の目立つ壁に貼ってあるし
毎朝唱和しているのに、何で?

ある会社の成功事例を紹介します。

この会社も、昨年までは他社と同様でした。

あまりにも経営理念が形骸化していると感じた社長が私と相談して、
次のようなミーティングを実施したのです。

そのものずばり「経営理念浸透ミーティング」です。

全社員が参加して、
まず「経営理念」が当社で実現されている状態とはどういう状態か?を、
出来る限り書き出してもらいました。

そして、その内容について意見交換して、幾つかに絞りました。

このように、ゴールイメージを共有したあとは、

この状態を実現するためには、一人ひとりは何をするべきか?を

同じように出来る限り、書き出してもらったのです。

各自から30アイディア以上、出してもらいました。

これ30個以上考えてもらうことで、普段の行動レベルにまで落とすことができます。。。

一方、相応しくない行動も同様に出してもらい、

全員で意見交換をしたのです。

そうするとことで、経営理念を具現化する行動がとても具体的になりました。

階層や役割によって、行動の中味は変わってきます。
それをお互いが理解できるようになりました。

このような形で、スタートして半年が経過したのですが、
目に見えた変化が現れています。

意外なことに、社内の報連相が驚くほど良くなったのです。

部署を超えた情報交換や意見交換がされ、
まるで、昨年とは違う会社のような雰囲気になっています。

これこそが、「経営理念が浸透している」効果の一つと言えますね。。。